遺言にも種類がある!~遺言方式

遺言にも種類がある!~遺言方式

遺言の種類

遺言には種類があります。まず、「普通方式」と「特別方式」に分かれます。
そして、普通方式は「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」に分かれます。
特別方式は「危急時遺言」「隔絶地遺言」に分かれます。
もっと細かく言うと、急時遺言はさらに「死亡危急時遺言」「難船時遺言」、隔絶地遺言は「伝染病隔離時遺言」「在船時遺言」に分かれます。
一般的に知られているのは普通方式遺言です。そして、実際には「自筆証書遺言」か「公正証書遺言」のどちらかで遺言されることがほとんどです。
具体的にどのような違いがあるのか、見ていきましょう。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言者がその全文、日付および氏名を自書し、これに印を押す遺言です。
相続財産の全部または一部の目録を添付する場合には、その目録については自書する必要はありませんが、その目録の各ページに署名し、印を押さなければなりません。
自分ひとりで作成でき、費用もかからないのでもっとも作成が簡単な遺言ということが出来ます。
しかし、遺言書の管理方法についての定めはなく、遺言者が亡くなった後に発見されない可能性や、発見されたあとに偽造・変造・遺棄等される恐れがあります。
また、前記事(遺言に書けることは決まっている!~遺言事項について)でもふれたように、遺言できることはきまっていますし、書いた人が正しい知識を身に着けていないと遺言の内容が法的要件を満たしていなかったり、有効な方式でなかったりする可能性があります。
そういった遺言の場合は、その遺言が有効なのか無効なのかを巡って残された人の間で争いになってしまうこともあります。

遺言書の保管方法については、法務局で遺言書を保管する仕組みが近年できました。これを「遺言書の保管制度」と言います。

  自筆証書遺言については以下の記事でもご紹介しています。
      ↓   ↓   ↓
一番簡単に書ける遺言!~自筆証書遺言について知ろう

 

公正証書遺言

公正証書遺言とは、遺言者が公証人役場に行くか、公証人に出張してもらって、公証人に作成してもらう遺言です。
遺言書の原本は公証人役場に保管され、遺言者には正本が交付されます。
この方式は、内容を相談した上で公証人が遺言を作成するため、遺言内容や方式の法的要件について心配せずにすみます。さらに、公証人役場で保管してもらえるので、紛失や偽造の恐れもなく、安全と言えます。
ただ、費用がかかってしまうことはデメリットと言えます。費用は、遺産の価値や遺言内容等によって変わります。

秘密証書遺言

秘密証書遺言は自筆証書遺言と同じく私文書の上に書かれますが、公証人にこれを遺言書として公証してもらう遺言です。
自筆証書遺言と公正証書遺言の間のような存在と言えます。
秘密証書遺言は自筆証書遺言と違い、遺言書全文の自書は要件ではありません。ただし、証書への署名と印は必要です。
公証人役場へ支払う費用はかかりますが、公正証書遺言よりは安価です。
判断能力が低下している高齢者に、周囲の人が自分に有利な内容の遺言を押し付ける可能性がある等の問題があり、制度の廃止論もあります。